春は中医学(中国伝統医学のこと。中国古代哲学を思想の基盤とし発展した医学。)の世界では立春から立夏までをいいます。この時期は三寒四温という言葉があるように、春のような温かな日もあれば冬の寒さに逆戻りしたり、また、よく風が吹き荒れます。風はよく動いてよく変わる性質があり(善行数変)、気温がころころ変化しながらだんだんと暖かくなっていきます。
そしてそんな自然界の現象に人も影響を受けるわけです。
最近、めまい、頭痛、不眠、イライラ、不安症、そして花粉症の漢方相談が増えてきましたが、
これらのなかにはこの自然界の影響を受けて発症しているものも多くあります。
そして、コロナ禍でのストレスが春のこれらの症状をより悪化させている気がしてなりません。
春は木々が芽吹き、動物たちは冬眠から目を覚まし活動を始めます。
人も自然界の一部であり、冬にじっと寒さに耐えていた身体を、ゆっくりと動かし、
伸びやかに、そして気持ちをゆったりと穏やかに過ごすことを心がけることが大切です。