関東でも梅雨が明け、本格的な夏がやってきましたね。
今回は、皆さまがこの夏健やかに過ごせますよう、中医学のちょっとした知恵をお伝えしたいと思います。
夏は、一年の中でも最も陽の気が盛んになる季節です。
太陽が高く昇り、自然界には生命力があふれ、草木は青々と茂り、私たちの身体も活動的になります。
中医学では、夏は「心(しん)」と深い関わりをもつ季節と考えます。
「心」は、血液を巡らせるだけでなく、精神や感情、睡眠にも関わる大切な臓です。
しかし、夏は暑さによって大量の汗をかきます。汗をかくことは体温調節には欠かせませんが、汗とともに「気」や「津液(体を潤す水分)」も失われてしまいます。
そのため、疲れやすい、食欲が落ちる、寝苦しく眠れない、動悸がする、イライラするなどの不調が現れやすくなります。
また、日本の夏は高温多湿。
暑さだけでなく「湿」が加わることで、胃腸の働きが弱まり、食欲不振や胃もたれ、体の重だるさ、むくみなどを感じる方も少なくありません。
だからこそ夏は、無理をせず、身体に熱をため込まないこと、そして失われた潤いを補いながら、胃腸をいたわることが大切です。
☆おすすめしたい食材は、きゅうり、トマト、冬瓜、ゴーヤ、とうもろこし、枝豆、蓮の葉、蓮の実、緑豆、すいかなど。
身体の熱を穏やかに冷まし、水分代謝を助け、夏の疲れをやさしく癒してくれます。
一方で、冷たい飲み物やアイスクリームを摂りすぎると、胃腸を冷やし、かえって食欲不振や夏バテを招くこともあります。
冷たいものはほどほどにし、温かい汁物や常温の飲み物も上手に取り入れていきましょう。
そして、夏は夜更かしをしすぎず、十分な睡眠をとることも養生のひとつです。
また、私たちの体質は一人ひとり異なります。ご自身の身体の声に耳を傾けながら、その時々に合った養生を取り入れてみてください。
自然界のリズムに合わせて過ごすことは、身体だけでなく心も整えてくれます。
暑さを敵にするのではなく、季節の恵みとして受け入れ、その季節に合った暮らし方をする。
それが中医学の養生です。
今年の夏も、季節の力を味方につけながら、心も身体も健やかに過ごしていきましょう。